和製ハロウィン「ロウソクもらい・ロウソク出せ」北海道の不思議な風習とは?

和製ハロウィン「ロウソクもらい・ロウソク出せ」北海道の不思議な風習とは?

ネットで最近話題になっているのが、北海道で行われている伝統行事「ろうそくもらい・ろうそく出せ」

和製ハロウィンともいわれるこの行事、北海道の人は全国で行われていると思っているらしいのですが、われわれにはなじみがありませんでした。

私もたまたまその名前を知ったことで気になったので、調べてみました。

北海道のローソクもらい・ローソク出せとはどんなお祭り?その由来や意味は?

北海道の「ローソクもらい」。

これは、北海道に伝わる行事です。

7月7日、または8月7日の夕方、子供達が浴衣姿で提灯を片手に

「ローソクだーせーだーせーよ♪ だーさーなーきゃーかっつくぞ」

と囃歌(はやしうた)を歌いながら近所の家を廻ってローソクをもらう、という行事です。

その動画がこちらです

 

この動画の他にも北海道各地の「ローソクもらい」の動画がありますが、この動画が一番、子供たちの元気が良かったので選びました。

こうしてみてみると、「ローソクもらい」は「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」のハロウィンイベントに似ていますね。

けれどこれはハロウィンよりも歴史が古く、函館の古い風習や風俗を記した書物にも、安政2年(1855年)の七夕の習わしとして、提灯を持った子供たちが柳に短冊をつけて、笛や太鼓を鳴らしてはやし立てて歩く姿が記されているとか。

この時は、ローソクを貰ったり集めたりした・・・という記述はないものの、この風習に様々な風習が混ざって今日の「ローソク集め」になったといわれています。

更に現代になると「提灯」が「LEDライト」になったり「夕暮れ時に家を訪れる」のが「危ないから昼間」になったり、もともと「ローソク」を貰いに行っていたのに、現代では代わりにお菓子をあげるようになる等、随分様変わりしているようです。

現代ではお菓子を貰う楽しい地域イベントとして北海道ですっかり定着しているようです。

この風習は北海道でのみ行われていて、北海道に住んでいた人は「全国で行われている」と思っているそうで、北海道の外ではこの「ローソクもらい」が行われていない事をしるととても驚くとか・・・

また、本州から北海道に引っ越してきた人のお家に初めてこの「ローソクもらい」の子供が血が来ると、その言葉通り「ローソク」をあげるとか・・・(子供たちは悲しい顔をするそうです)

また、うっかり忘れて子供達に上げるお菓子の用意を忘れてしまったりお菓子がないお家は、お菓子代としてお小遣いをあげたりもするそうです。

由来は「ねぶた祭」節?

この「ローソクもらい」の由来はいまひとつわからないのですが、青森の「ねぶた祭」が由来になっている、という説があります。

ねぶたまつりに使われる照明器具は戦前までローソクを使っていて、毎年ねぶたの準備をする季節になると各家庭を廻ってローソクを貰っていた(寄付を募っていた)そうです。

今でこそ電気が普及していて「ローソク」など使っている家庭は少ないですが、当時のろうそくは現代の各家庭で使っている「電球」や「ライト」と同じくらい大切な物、どこの家庭にも必ずあったのでしょう。

お祭りでは大量のローソクを使うので寄付して欲しい・・・といった雰囲気でしょうか?

それが青森から北海道に移住した人たちによって北海道に知れ渡り、七夕に子供たちが提灯を持ってはやし立てて歩く風習と重なって今日の「ローソクもらい」になったと言われています。

(一説には江戸時代後期には青森で開催されている「ねぶた祭」が青森でも開催されていたと言われています)

地域によって違う?「ローソクもらい」の歌詞は?

https://www.instagram.com/p/BWY76bJjsjC/

 

そんな「ローソクもらい」の囃子歌は北海道の地域によって少しずつ歌詞が違います。

各地の「ローソクもらい」の囃子歌をご紹介します。

札幌、道東等

ローソク出ーせー出ーせーよー
出ーさーないとー ひっかくぞー
おーまーけーにーかっちゃくぞー」
(かっちゃく=引っ掻く)

千歳

「千歳近郊
「ローソク出ーせー出ーせーよー
出ーさーないとー かっちゃくぞー
おーまーけーにー噛み付くぞー
噛み付いたら放さんぞー」

札幌の囃子の最後に「噛みついたら放さんぞー」がついていますね。怖い怖い・・・

小樽市

「今年 豊年七夕まつり
ローソク出ーせー 出ーせーよー
出ーさーねーば かっちゃくぞー
おーまーけーに 喰っつくぞ
商売繁昌 出ーせー 出ーせー 出ーせーよー」

こちらのは、「七夕まつり」とか「商売繁盛」という言葉が付いているので、なんか縁起物のお囃子っぽいですね。

上磯町(現・北斗市) 檜山

「竹に短冊七夕祭り おーいやいやよ ローソク一本頂戴なー」

函館市

「竹に短冊七夕祭り 大いに祝おう ローソク一本頂戴なー」

更に七夕っぽいお囃子に。

松前

「ことーしゃ 豊年七夕祭りよ おーいやいやよ ローソク一本ちょうだいなー 出ーさーねーばーかっちゃぐどー おーまーけーにーどんずぐぞー」

松前地方になると、かなり方言だらけになっていて、文面だけ見るとよくわからない言葉がちらほら…

かっちゃく=ひっかく
けねうぢ=くれないおうち
どんずく=つつく

という意味です。

どこの地方も、基本的に言っていることは同じで「ローソクをください」「くれないと噛みつく」あるいは「ひっかく」等・・・

言葉尻を並べてみてもここまで違うのですから、実際のお囃子を聞いてみたら、もっと面白いことになるかもしれませんね。

ローソクもらいについてのまとめ

北海道の「ローソクもらい」についてまとめてみました。

もともとはローソクとは関係のない七夕の行事が、青森のねぶた祭りの準備期間に行われるローソク寄付のお囃子が融合して、今日の「ローソクもらい」になったようですね。

いずれにしても、今は子供にとっては地域の人にお菓子を貰える楽しい行事のようです。

地域とのつながりが薄くなっているこの時代に、こういった行事が残っているのはとても楽しいし、良い事だと思います。

私たちが住んでいる地域でも、こんな行事があったら面白いのですけどね。

皆さんのお住まいの地域にはこんな行事、ありますか?