「タンポポオムライス」ってご存知ですか?
洋食屋さんやレストランへ行くと、様々なオムライスがありますよね。
そのどれもがとても美味しそうですが、この中でも「一番おいしそうなオムライス」
は、もしかしたらこの「タンポポオムライス」かも知れませんね。
一体どんなオムライスなのでしょう?
また、そんなタンポポオムライスのルーツはいったい何なのでしょう?
そして、ちょっと難しいタンポポオムライスを、初心者でも簡単に作ることのできるレシピも探してみました。
「タンポポオムライス」をご存知の方もそうでない方も、ちょっとだけ「タンポポオムライス」の世界をのぞいてみませんか?
タンポポオムライスとは一体なんなのか?その由来とトロトロになる原理とは?
タンポポオムライスの形
「オムライス」というと、ケチャップ味のチキンライスを半熟卵焼きで包んだ、あの「オムライス」を想像しますよね。
あるいは、フライパンで卵を焼いて、半熟になったところでチキンライスを卵の上に乗せて、フライパンの上で卵で包んでお皿に移して出来上がり・・・そんなオムライスもありますね。
じゃあ、タンポポオムライスは、どんなオムライスだと思いますか?
「タンポポオムライス」は、お皿の上に盛り付けたチキンライスの上に半熟のプレーンオムレツを乗せて、オムレツにナイフを入れてご飯の上に広げる、といった作り方をするオムライスです。
プレーンオムレツを上手に焼くと、表面は焼けているけれど、内部はふわっとろな半熟で仕上がります。
それをケチャップライスの上に乗せてナイフで切るわけですから、プレーンオムレツの中のふわっとろの卵がチキンライスの上に広がってくれるのです。
その様子は本当にきれいで美味しそうですよ!
文章ですとなかなかその様子が表現しきれないので、動画を探してみました。
タンポポオムライス発祥の洋食屋さん、「たいめいけん」のタンポポオムライスの様子です。
タンポポオムライスの名前の由来
さて、この「タンポポオムライス」の名前の由来ってご存知ですか?
「『チキンライスの上で卵が広がる様子が”タンポポみたいだから”』タンポポオムライスっていうんでしょう?」
・・・私もそう思っていました。(笑)。
残念ながらそうではありません。
この「タンポポオムライス」、映画の名前が由来になっています。
伊丹十三監督の映画「タンポポ」に出てくるオムライスが、この、チキンライスの上にプレーンオムレツを乗せたオムライスで、伊丹監督のアイディアから生まれたオリジナルなオムライスでした。
そのシーンがこちらです!
静かな厨房でたった二人で作っているオムライス、厨房に漂う暖かいにおい、きれいなケチャップ色と卵の黄色・・・どれをとっても「美味しそう!」の一言に尽きますね。
この映画の撮影が行われた「たいめいけん」ではこのオムライスがメニューとなり、伊丹監督に敬意を表して、「タンポポオムライス」という名前がついたのでした。
ちなみに伊丹十三監督のエッセイ、「日本世間噺大系」の中に、このプレーンオムレツについてのエッセイがあります。
洋食屋さんのおやじさんに「プレーンオムレツ」の作り方を聞く、といったエッセイで、そのオムレツが、映像同様に、読んでいるだけで美味しそうに感じるオムレツで、読み終わった後、思わず作ってみたくなるような文章でした。
そのプレーンオムレツが、「タンポポオムライス」の原点になったのでは? と言われています。
タンポポオムライスを上手に作るコツとは?プロ・アマの名人からヒントを探る
さて、そんなタンポポオムライス、チキンライスの上にプレーンオムレツを置くだけ・・・と言ってしまえば簡単に聞こえるのですが、実は「半熟のプレーンオムレツ」は実はとても難しいのです。
「タンポポオムライス」、一度作ってみるとその難しさが判るのですが、半熟卵のプレーンオムレツと作る時、時間をかけすぎてしまうとオムレツ全部に火が通ってしまい半熟にならないのです。
全部に火が通ったプレーンオムレツにナイフを入れてもふわとろな卵は出てきてくれません。
かくいう私も子どもに何度かせがまれて挑戦しては失敗し、今までかなり無様なタンポポオムライスを大量生産してきました。
タンポポオムライスのレシピとコツ
そんなタンポポオムライスのちゃんとしたレシピはこちらです。
コツは、
・オムレツの卵はケチらず 1人3~4個使う。
(卵が少ないと、フライパンに卵液を入れたらすぐに火がとってしまい、半熟にはなりません)
・油はちょっと多めでもOK!
(油やバターが少ないと、フライパンに卵がくっついてしまい、上手く折りたためないことも・・・)
・オムレツを焼くときは強火で一気に焼いてしまう。
(中火や弱火で時間をかけると卵に火が通ってしまいます。強火で短時間で仕上げましょう)
・オムレツは火が通りやすいので、折りたたむ前に火を止めてしまっても大丈夫。
(オムレツを作る時、折りたたむ工程が一番時間と手がかかります。その間に火が通って半熟にならないことも。火を止めて折りたたんでも十分に間に合います)
この4つです。
最初は火が通りすぎてしまって上手にプレーンオムレツにならないかもしれませんが、慣れてくるとコツもわかりますし、ささっと形を作ることもでき、ちゃんと半熟オムレツが焼けるようになります。
要は「慣れ」です!
初心者でも失敗しない「タンポポオムライス」のレシピ
「そんな慣れる程作るなんて無理!」
そうおっしゃる方も多いと思います。
確かにそうですよね。
どうせなら、簡単に「タンポポオムライス」が作りたいですよね。
そこで、料理の最大手サイト「COOKPAD」で「タンポポオムライス 簡単」で検索をしてみた所・・・簡単に作れる「タンポポオムライス」のレシピがありました!
失敗しない半熟卵のたんぽぽオムライス
https://cookpad.com/recipe/1638765
フライパンで卵にほんの少し火が通ったら、卵をボウルに移してかき混ぜて、再びフライパンに戻して軽く表面を焼いて仕上げる方法です。
これでしたら、プレーンオムレツを作るのに慣れていなくても作れそうですよね!
また、こんなレシピもありました。
この方法は、上で紹介したボウルに卵を移す代わりに、ラップの上に半熟卵を移動させて、ラップで半熟卵の形に形成してフライパンに戻す方法です。
動画ですので判りやすいですし、この方法も失敗なく作ることが出来ます。
ちなみに私は2つとも試してみましたが、両方とも簡単にちゃんと「プレーンオムレツ」を作ることが出来ました!
1つ目の作り方で作ると、プレーンオムレツの食感にムラがなくてなめらかで、とても美味しく作ることが出来ました。
ラップで食材を包んだり形成したり・・・といった事に慣れている方でしたら、2つ目のラップを使った作り方の方が簡単にできるかもしれませんね。
タンポポオムレツを作ってみたい方は、是非お試しください。
まとめ
「タンポポオムライス」。
初めてその名前を聞いた人にとっては、「それどんなオムライス?」と不思議に思ったり、
わくわくしたり・・・私もそうでした。
実際は、ケチャップライスにプレーンオムレツを乗せて、ナイフでオムレツを切ってふわとろ卵をご飯に広げる・・・そんなとっても美味しそうなオムライスでした。
写真で見ても美味しそうですが、映像で見ると、その美味しそうな様子もひとしお!
お料理好きな方も、そうでない方も、是非一度試してほしいオムライスですね。
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