「はるみ」っていうお米をご存知ですか?実はこれは、神奈川県で生まれた新品種のブランド米なのです。
「神奈川県で生まれたの?」
驚く方も多いかもしれませんね。神奈川県といえば湘南や横浜港といった海に面したイメージがありますし、新潟や秋田、山形のような米どころのイメージは全くありません。
そんな神奈川県で生まれた「はるみ」なのですが、実はこのお米、他のブランド米にも負けないくらいのおいしさを誇っているのです。
そこで今日は、このブランド米「はるみ」についてご紹介したいと思います。
神奈川のブランド米「はるみ」の特徴とは?
味の特徴
「はるみ」の特徴は、「甘みがあってもっちりとしている」「冷めても味が落ちないので、おにぎりにしても美味しい」とのことです。
美味しいのは消費者にとってとても嬉しいことなのですが、さらに冷めても味が落ちないというのは、普段お弁当を作っているママや主婦にとってさらに嬉しいお米ですよね。
生産の特徴
さらにこの「はるみ」美味しいだけではありません。
- 草の丈が低くて倒れにくい
- 肥料が少なくても育ちが良い
- 高温や多湿に強く育てやすい
- 神奈川で今までメインで育てられている「キヌヒカリ」よりも収穫量が多い。
つまり、育てやすくて収穫量が多い。これは、消費者だけではなく生産者の方にも嬉しい品種ですね。
神奈川のブランド米「はるみ」が最高評価を獲得!?その開発ヒストリーとは?
米どころというイメージが全くない神奈川県。
それもそのはず、神奈川は、日本でも1,2を争うほど農地面積が少なく、お米の収穫量は全国で45位ととても低いのです。
そんな神奈川県なのですが、実は山に面していて、水資源が豊富で農業には向いている県なのです。
そんな神奈川県平塚市のJA全農営農・技術センターで「はるみ」は開発されました。
農地面積が狭いからこそ生まれたお米
神奈川でも、以前からお米の品種改良の研究がされていましたが、農地面積が少ないからか、「より多く収穫できる」品種の開発に力を入れていたようです。
その流れを汲んだうえで、さらにおいしいお米を作っていこう、という方針から、平成7年、神奈川で一般的に育てられている「キヌヒカリ」と美味しさではトップクラスを誇る新潟のブランド米「コシヒカリ」を交配して作られたのが「はるみ」の始まりでした。
この「はるみ」という名前は、晴れわたる湘南の海をイメージして名付けられた名前で、平塚は、湘南の海の目と鼻の先なのです。
コシヒカリやゆめぴりかと並ぶ『特A』を獲得!
その後改良が進められて、平成27年、農産物の品質の検査などを行う日本穀物検定協会が公表している「米の食味ランキング」で特Aを獲得しました。
特Aというのは、北海道のゆめぴりかや新潟のコシヒカリといった日本の有名ブランドが獲得しているランク、そのお米と同等の美味しさを持つブランド米に仲間入りを果たしたのです。
「はるみ」の開発が始まったのが平成7年ですから、20年の長い歳月をかけて開発されたことになります。
さらに、神奈川のブランド米で食味ランキングで特Aを獲得したのは、このはるみが初めてで、平塚市のタウンニュースでも話題になりました。
実は地元でも知らない人が多かった?
神奈川県では、今まで育ててきたお米「キヌヒカリ」の後継品種として「はるみ」の普及が進められ、実際の農家でも、「はるみ」を育て始めている方が増えているそうです。
けれど、実際に平塚や神奈川に住んでいる人にとっては、「神奈川のブランド米」をまったく知らなかった、という方が圧倒的に多いようです。
神奈川に住んでいる人にも、神奈川は「海」というイメージが強く「米どころ」というイメージが全くないので、お米を買うときも、地元のブランド米よりも知名度の高いブランド米を買ってしまうのが現状です。
実際、神奈川産のブランド米と聞いてもピンと来なかったり、「地元だから買ってみよう」という気持ちはあるものの、例えば同じ値段で「はるみ」と他のブランド米が売っていたら、ブランド米の方を買う・・・というのが本音かもしれません。
神奈川に住む人たちにも知名度が上がるまで、もう少し時間がかかりそうですね。
まとめ
神奈川のブランド米「はるみ」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
生まれて間もない、神奈川県に住む人でも知らない人が多いブランド米「はるみ」ですが、美味しい上に育てやすいということで、これからもっともっと収穫量が増えていったらもっともっと知名度の上がるブランド米になるかもしれませんね。
どんなブランド米も、世に出始めた時は知らない人が多いのは当たり前のこと、これから何年かした時、北海道の「ゆめぴりか」や新潟の「こしひかり」と同じくらいに神奈川の「はるみ」が有名なブランド米になっていたら素敵ですね。
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