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針供養の意味や由来とは?2018年はいつやればいいの?

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「針供養」ってご存知ですか?

もしかしたら、縫物や裁縫が好きな方は聞いたことがあるかもしれませんね。

あるいは、聞いたことはあっても、実際にどんなことをするのかは知らない・・という方も多いかもしれませんね。

今日は、そんな「針供養」についてまとめてみました。

日頃から、お裁縫や縫物が好きな方や、縫い針をよく使っている方は、いつも使っている針の事を思い浮かべながらお読みになってみてはいかがでしょうか?

針供養とは?意味と由来を調べてみました。

そもそも針供養とは

「針供養」とは、その名前の通り、折れたり曲がったり、あるいはサビたりして使えなくなってしまった縫い針を神社やお寺に納めることによって針を供養して、裁縫の上達を祈る風習です。

供養の方法は地域によって少しずつ違いますが、一般的には、豆腐やこんにゃくのように柔らかいものに針を刺して労をねぎらい、その後川に流したり神社に奉納します。

針は様々な硬い布地を縫うことに使われていましたので、最後は柔らかいところでゆっくり休んで成仏して欲しい、という意味が込められているのです。

針に対する思いやりが伝わってきますね。

由来

針供養の由来はいろいろありますが、日本では、平安時代から既に針供養の風習があったと言われていますが、針を使っているのは一部の人だけで、針供養の風習もそれほど広まりませんでした。

室町時代になると、鉄の針が一般に流通し始め、江戸時代には針と共に針供養の風習も広がっていったといわれています。

また、中国にも針供養の風習があり、それが江戸時代に日本に伝わり、日本での針供養の風習と混ざり、今日の針供養となった、という説もあります。

いずれにしても、針が広まった頃の日本では、針は着物を縫うための大切な道具でした。

現代のようにミシンなどなく、既成の洋服もない時代、普段着る着物を手縫いで仕上げるのは女性の大きな仕事の1つ、縫物に使う針は大切な道具でした。

まさに、江戸時代の「衣」を支えてきた道具なのです。

その大切な道具である針の労をねぎらい、また、裁縫が上達するよう祈るという日本の風習が重なり今日に至るといわれています。

また、針仕事は当時の女性にとって大切なお仕事でしたので、針供養をすると色白の美人になれる、まめに働けるようになる、など様々な言い伝えもあります。

 

2018年の針供養はいつ?どこへ行けばできるの?

針供養はいつ?

さて、針供養を行う日ですが、関東と関西で行う日が異なります。

関東では2月8日に行われること多いのに対し、関西では12月8日に行うことが多いそうです。

12月8日と2月8日は両方合わせて「事八日」(ことようか)と呼ばれ、それぞれを「事始め」とか「事納め」とも言われています。

この日は一年の農作業を終えたり始めたりする日のことで、12月と2月のどちらを事始め、事納めとするかは地域によって異なっています。

いずれにしても、この日は慎みをもって控えめに過ごす日とされ、農作業はもちろん針仕事もお休みするとされていました。

そのお休みの機会に針供養をするという風習なのです。

どこで行われているの?

昔ほど針を使わなくなってしまいましたが、針供養を行っている神社はあります。

ただ、すべての神社で行われているわけでなく、主に淡島神社と、淡島神をまつっているお堂のある神社で行われています。

どうして淡島神社なのかというと、淡島神社には、人に裁縫を教えたとされる少彦名命(すくなひこなのみこと)がまつられていて、淡島神社では江戸時代中期から針供養が続いているという、とても由緒正しい神社なのです。

その淡島神を祭っているお堂のある神社でも同じように針供養が行われるのです。

また京都の法輪寺で行われる針供養は、平安時代から、皇室の針を供養するために始められたといわれ、今もなお、12月8日に針供養が行われています。

いずれにしても、お近くに針供養を行っている神社やお寺はないか、いつやっているのか、ちょっと調べてみるのも面白いかもしれませんね。

まとめ

「針供養」についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

最近は服は買って着るのが一般的でしたが、針供養の風習が世に広まった江戸時代は、着物はそれぞれ家で縫うもので、針は服を作るための大切な道具であり、とても身近なものでした。

その大切な道具を供養するのが「針供養」なのです。

今でこそ、針を使う人はどんどん少なくなってきましたが、それでも大切な道具や普段使っている身近なものには感謝をしたいものですね。

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