ダイエットをするとイライラしてしまう――経験している人も多いはずです。
このイライラ、いったいなぜ起こるのでしょうか?
必ずやってくるダイエット中のイライラ! その原因と対策はあるのか?
ダイエットのときにやってくるイライラは、低血糖状態によって起こります。
低血糖状態になると脳の血流が悪くなり、理性を司る大脳皮質に影響が出るため、興奮系の神経物質であるアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどが分泌されます。これによって脳全体のバランスが悪化し、怒りや焦燥感などを引き起こします。
……よくわからなかった人もいるかもしれませんが、簡単に言うと、
「糖質が足りていないから補充してください、と脳が懸命に訴えている」
ということです。
カロリーを極端に制限したダイエット法や、糖質制限ダイエットをやっている人は、必ずと言っていいほどこの状態におちいります。
対策や対処法としては、
「適度に糖質を摂る」
それ以上のものはありません。
「それじゃダイエットにならない!」
と思った人もいるかもしれませんが、生きていく上で糖質は必要なものです。
たとえダイエット中であっても、上手に摂取しなければなりません。
次の方法で、適度な糖質の摂り方を試してみてください。
フルーツを食べる
果物に含まれている糖質は吸収が早いです。
イライラをすぐに抑えたいときには、フルーツが効果的です。
カロリーも高くないのでダイエット中でも安心です。
ただ吸収が早いぶん、効果がなくなるのも早いです。
イモ類を食べる
イモ類は食物繊維が多く、消化に時間がかかるため、長時間お腹にとどまっています。
それだけゆっくり糖質が吸収されていくということです。
血糖値の急激な低下を防いでくれるため、イライラも起こりにくくなります。
カロリーも高くないので、ダイエットに適していると言えます。
厳しい減量をしているボクサーはどうやっているのか?
体重調整や食事制限といえばボクサーを思い浮かべる人もいるでしょう。
減量中のボクサーはイライラしたりしないのでしょうか?
その答えは、「ボクサーもイライラする」です。
もちろん個人差はありますが、減量中のボクサーはたいがいピリピリしています。ジムメイトたちも怖くて近づけないほどです。
食べていないことによるストレスに加え、練習による疲れと、試合のプレッシャーが一度にのしかかってくるので、どうしてもイライラします。
ボクサーの場合は、試合が終わったあとは減量から解放されますので、減量中は「試合が終わったらあれと、あれと、それからあれも食べるぞ」と、減量後の食事のことを考えて空腹をまぎらわしています。
ボクサーの減量は期間がかぎられており、それが終わるとお腹いっぱい食べることができるので、継続的に節制をしなければならないダイエットとは異なっています。
ですので、あまり参考にはならないのですが、
「終わったら○○を食べる」
と思うことで耐え忍ぶやり方は、ダイエットにも応用できると思います。
目標を小刻みに設定して、目標達成ごとにご褒美をあげる
体重を○○キロまで落とす、という目標を掲げている場合は、目標を細かく分割しましょう。
今の体重よりも1~2キロぐらい落ちたら小目標の達成です。
そして、目標を達成するたびに、自分にご褒美をあげましょう。
目標を達成したときは、ケーキであれチョコレートであれ、なんでも好きなものを「一個だけ」食べて構いません。
そうやってがんばった自分をねぎらい、自分を喜ばせながら、時間をかけて着実に体重を落としていきましょう。
定期的にストレスを軽減させながらのダイエットになるので、イライラを抑えることができます。
ダイエット中のイライラ、やっていいことと悪いこととは?
ダイエット中にイライラしても、次のことは絶対にやらないようにしましょう。
やけ食いしない
ダイエットのイライラが募り、我慢ができなくなってやけ食いをしてしまうことがあります。
これは血糖値が急激に上がるため、たいへん危険です。
とうぜんリバウンドの原因にもなります。
人に当たらない
イライラすると人に当たってしまいがちですが、それをすると人間関係がダメになってしまいます。
怒りっぽい人は人間関係がうまくいかないからです。
激しい運動をしない
適度な運動はストレス解消になるので効果的ですが、激しい運動をするべきではありません。
ダイエット中は糖質が不足しています。
その状態で激しい運動をするとストレスホルモンが活性化し、逆に太りやすい体質になる可能性があります。
ダイエット中にイライラしがちなときは、次のことをやるように心がけましょう。
まくら叩き
イライラが募ってどうしようもないときは、人に当たらずに、部屋を閉じてまくらなどを叩いてみましょう。
人に当たると取り返しのつかないことになりますが、物に当たっても人間関係が壊れることはありません。
人知れずこっそりとストレスを発散させましょう。
適度な運動
ウォーキングなどの軽めの運動をおこなうようにしましょう。
軽い運動はストレスの発散になります。
屋外にでることで、心身を健全な状態に保つ効果もあります。
好きなこと、やりたいことをやる
イライラするほどがんばっているのですから、自分にやさしくしてあげましょう。
好きなことを思う存分やっていいと自分に許可してあげましょう。
カラオケに行ったり、好きなアーチストのライブに行ったり、ショッピングで欲しいものを買ったり――がんばっている自分を喜ばせてあげましょう。
喜びが多くなるほど心は癒やされるため、イライラがなくなっていきます。
イライラしながらのダイエットは痩せない可能性がある
どこかで「ストレス太り」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、人間はストレスがあると太りやすい体質になります。
ストレスの影響でホルモンのバランスが崩れるからです。
その結果、脳が脂肪の燃焼をストップし、食欲の抑制をやめてしまいます。
ストレスが大きくなると太りやすい体質になり、さらに食欲も増大してしまうのです。
悪いことばかりですよね。
イライラが大きくなってきたと感じたら、適度に食べるようにしましょう。
ストレスをため込みながらやるよりも、そのほうが効果的に痩せられます。
まとめ:日々、喜びのあるダイエットを
人にとって食べ物や飲み物は必要不可欠なものです。
それが足りていないのですから、気持ちのほうにも影響がでるのはとうぜんのことです。
けっきょくのところ、ダイエット中のイライラを根本から解消するには、糖質を摂取するしかありません。
人間にとって、「おいしい」は「うれしい」です。
短期間で痩せようとはせず、ダイエットは長丁場だと気持ちを切り替えて、食べながら少しずつ痩せることを心がけましょう。
そして苦しむことなく、日々の生活に喜びを感じながらダイエットを成功させましょう。
コメント