冷たいおそばを食べるとき、お蕎麦のつけ汁につけて食べませんか?
そのつけ汁を入っている器を、「蕎麦猪口(そばちょこ)」と言います。
「ああ、あれが蕎麦猪口?」
そうピンとくる方も多いかもしれませんね。
ちょっと地味でマイナーなイメージがある蕎麦猪口なのですが、実はこの蕎麦猪口、最近インスタグラムやSNSでちょっと人気を集めているのです。
というのも、この蕎麦猪口、骨董風なデザインのものから、今風のガラス細工のものまで、バリエーションに富んでいて、蕎麦猪口に限らずどんなお料理を盛り付けるのにも合う、なかなかの優れモノなのです。
今日は、そんな蕎麦猪口にスポットを当ててみたいと思います。
蕎麦猪口の由来や歴史、お酒を飲む猪口との違い、そして今おすすめな蕎麦猪口。
「蕎麦猪口」を普通に使っている方も、そうでない方も、ちょっと「蕎麦猪口」の雑学に触れてみませんか?
蕎麦猪口ってお酒のおちょことどう違うの?その由来と違いを調査する!
そもそも猪口(ちょこ)とは何?
猪口とは、もともとは和食の和え物や酢の物といった少量の料理を盛り付けるために使われていた、高さが5,6センチほどの食器でした。
猪口がそばつゆを入れる器として使われるようになったのは江戸時代中期から。
それ以来、猪口の使い方は蕎麦のつけ汁を入れるもの、として定着していったのです。
そんな蕎麦猪口。
私たちがよく見かける蕎麦猪口は丸い筒状のものなのですが、他にも六角形や八角形のものもあり、素材も陶器の他に、ガラスの蕎麦猪口もあり、少量の料理であればどんな料理にも合うような小鉢といった印象を受けます。
蕎麦猪口の「猪口」という名前には、いくつか由来があります。
朝鮮や中国の福健の言葉で、「チョク」とは水とか酒という意味で、これが由来だといわれています。
また、「チョク」とは別の意味で、「器量、視野が狭い」という意味もあることから、酒を飲むための小さい器、という意味でもあります。
他にも、「ちょっとしたもの」という意味や、「飾り気のないもの」という意味の「ちょく(直)」が由来という説もあります。
お酒や水を飲むためのちょっとした小さめな器、といった意味のようですね。
ちなみに、漢字で書く「猪口」という字は、「チョク」という音に当てはめて作った当て字のようで、漢字そのものにはもともと意味はないようです。
お酒を飲むお猪口と蕎麦猪口の違いはあるの?
そんな猪口、お酒を飲むときに使う器も「猪口」といいますね。
蕎麦猪口との違いはあるのでしょうか?
調べてみると、お酒を飲むときに使う「猪口」は、元々利き酒の時に使う器だったようです。
お酒を飲むときに使う猪口には、底に丸く青い模様が描かれているものが多く、まさにこれが、お酒を飲むときに使う猪口の特徴となっています。
この模様は「蛇の目」といい、利き酒をするときに、この模様の白い部分を使って日本酒の質・・・透明度を測り、青い部分で日本酒の光沢をチェックするのです。
この猪口が、普通に日本酒を飲むときにも使われるようになり、現在のお酒の「猪口」となったようです。
蕎麦猪口とお酒の猪口の違いは、こんなところにあったのですね。
インスタ映え間違いなし?!ネットで評判のおすすめ蕎麦猪口と、蕎麦猪口のテーブルコーディネートとは
おすすめな蕎麦猪口
さて、蕎麦猪口は、もともとは和食を盛り付けるためにも使われていたのですから、蕎麦のつけ汁の器としてだけでなく、普通に和食の小鉢としても使ってもOKなのです。
さらに最近は、和風にこだわらず、様々なデザインの蕎麦猪口を見かけます。
そんな素敵な蕎麦猪口をいくつかご紹介します。
こちらは無印良品で販売している蕎麦猪口です。
和風な定番柄なのですが、白地に青のシンプルな模様ですので、和食でも洋食でも使えそうですね。
食事だけでなく、湯飲みとして使ったり、洋食だったらちょっとしたサラダを盛り付けてもOKです。
こちらはちょっと渋い雰囲気のペアの蕎麦猪口。
ご両親や祖父母の方へのプレゼントにいかがでしょう?
さて、こちらはガラスの蕎麦猪口です。
これでおそばやそうめんを食べたらすごく涼しげですよね。
夏の冷たい寄せものや、カラフルな色合いの料理を盛り付けたらとても色映えしそうですね。
他にも、ネットで探してみると、様々な和風、洋風の蕎麦猪口を見つけることが出来ます。
お気に入りの蕎麦猪口を探してみてはいかがでしょうか?
何を盛り付けたらいい? すてきなコーディネートのヒント?
せっかくの蕎麦猪口、どんなふうに使ったらよいのか、迷ってしまうかもしれませんね。
でも、深く考えることもないのではないですよ。
例えば和食でしたら、普段普通に作っている青菜の胡麻和えやお浸し、煮ものといったお料理を蕎麦猪口に盛り付けてみたり、また、ガラスのお猪口であれば、おやつやデザートを盛り付けても素敵です。
ちなみに我が家では、蕎麦猪口として使うことはあまりなく、煮物やちょっとした少量のポテトサラダやマカロニサラダを盛り付ける他にも、プリンや茶碗蒸しといった蒸し物を作ることもあり、蕎麦猪口としての出番よりもそういった使い道の方が多いです。
あまり「蕎麦猪口」という言葉にとらわれてしまうと使いにくくなってしまいますが、ざっくりと「和食器の1つ」「小鉢」として考えると、使い道もテーブルコーディネートも随分変わってきますよ。
まとめ
「蕎麦猪口」は、今でこそ蕎麦のつけ汁を入れる食器、として定着していますが、もともとは和食器の1つで小鉢として扱われていたのです。それが時代の流れでそば汁を入れる器へと変わっていったのですね。
そう考えると、蕎麦猪口を普通の食器として使うのは、本来の使い道に合っているのかもしれませんね。
最近は、様々な蕎麦猪口がネットや普通の店で手に入るようになりました。
素敵な蕎麦猪口を見つけたら、是非取り入れてみてはいかがでしょう?
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