ビッグモーター不正事件とCMタレント佐藤隆太さんの悲劇

佐藤隆太ビッグモーターCMは降板できない「3,600万円と業界の闇契約」

ビッグモーター不正事件とCMタレント佐藤隆太さんの悲劇

ビッグモーターが、自動車保険金不正請求や、修理件数の4割強で工賃の水増しが行われていたことが判明し問題になっています。一説では組織ぐるみの不正だった疑いも強まっています。

そんなビッグモーターといえばCMキャラクターの佐藤隆太さん。好感度が高い佐藤隆太さんですが、ネットでは「なんであんな会社のCMをやっているのか?」「やめられない理由があるのでは?」と疑問の声が挙がっています。

佐藤隆太さんがビッグモーターのCMを辞められない理由を調べていくと、業界特有の闇契約や契約金問題にあることがわかりました。

ビッグモーターの不祥事で佐藤隆太さんを心配する世間の声

今回のビッグモーター不祥事の件で、なぜCMを降板しないのか、タレントの不祥事には賠償が発生するのに、逆はどうしてないのか?という声がネットにたくさん挙がっています。

ビックモーター最大の被害者は佐藤隆太さんじゃないか?🤔

佐藤隆太さんは数々の悪行が発覚している真っ黒けのブラック企業ビッグ・モーターのCM出演を降板するつもりはないのでしょうか? どれだけのギャラが発生しているのかわからないけど自身のイメージダウンに繋がりかねないから金よりも自分の名誉を優先するべきだと思います。

大きな不祥事を起こした企業は広告を自ら自粛しそうなものだが、ビッグモーターのCMは少なくとも一昨日までは流れていた。
広告主側の申し出がない限り、放送局やタレント側から打ち切るのは難しい契約なのだろうか。それとも、このまま同社の宣伝を続けてもいいという判断なのか。

しかし、コトは簡単ではないのがCM業界。そこには多額の契約金が動いている問題と、闇契約とも呼ばれる独自の契約方式でタレントが縛られていることが分かりました。

佐藤隆太ビッグモーターCMの契約料は4,500万円超え

2019年のCMギャラランキングによれば、佐藤隆太さんは1,800万円と推定されています。これは1本(1クール:3か月)当たりの金額です。ただし、ビッグモーターの場合は年間契約を結んでいると考えられるため、通常は1本当たりの金額の2倍~3倍程度になります。(年間だと4クールなので通常4倍になるが、まとめて契約するディスカウントが発生するため、通常2~3倍の価格に落ち着く)

特に佐藤隆太さんの場合は、ビッグモーター以外のCMで見ることはあまりありませんし、ビッグモーターの歌=佐藤隆太さんが歌っている、というイメージがあります。そのため、企業としても手放したくないと考えることから、少なくとも2.5倍、4,500万円超えの契約を結んでいる可能性は高いです。

これだけの大きな金額が動いている以上、大人の事情の影響は非常に大きい。タレント側からCMを降りたいです、というのはなかなか難しい状況にあることが分かります。

佐藤隆太さんに不利!業界特有の出演契約方式とは

電通や博報堂、ADKをはじめ150社以上の広告代理店が参加する一般社団法人日本広告業協会が作成した広告出演契約書のひな形の第11条(信用などの保持)には

第1項:広告主、タレント事務所(タレント含む)、広告代理店は相手方の品位・信用を損なうような言動をしてはならない。
第2項:タレント事務所(タレント含む)は、広告主の起業・商品のイメージを損なうような言動(犯罪行為、公序良俗に反する行為、不品行等も含む)をしてはならない。
第3項:広告主、広告代理店は、本契約に基づくタレントの出演及び本件広告物の使用においてタレントの培ったイメージを損なわないよう配慮する。

とあるものの、第14条(損害賠償)には

第1号:タレント事務所(タレント含む)が第11条第2項に該当する行為を行った場合
第2号:タレント事務所(タレント含む)の責に帰すべき事由によってタレントの出演が不能となった場合
第3号:当事者のいずれかが本契約の履行に支障をきたす回復不能の行為を行った場合

とあります。また、ほかの条項に、CMを途中で解除できるようなものはありませんでした。

要するに、タレント側の責任で損害賠償などは発生することはあっても、企業の不祥事で損害賠償が発生したり、CMを途中で止めるといったことが、タレント事務所やタレント側からはできない、という事です。

ですので、今回のケースの場合、

広告主
広告主

うちの不祥事でイメージ損ねてごめんなさい。配慮が足りていませんでした。でも、まだ業務停止命令が出たわけではないし、これから信頼回復に努めるので、契約期間も残っているからこのまま使わせてもらいます。

と広告主に言われてしまったら、そのまま使わざるを得ないということです。

あくまで広告主の意向が最優先で、タレント側のイメージは商品の一つでしかない、ということです。

結局、タレント事務所(タレント)の自己責任

「まともな会社だと思って広告塔になったのに、私のイメージが丸つぶれだ」と慰謝料を請求することもできるかもしれません。とはいえ、「会社のことをろくに調べもしないで広告塔になったのだから、あなたも片棒を担いだようなものだ」として世間から見られる可能性も十分あります。

実際に、ネットでも佐藤隆太さんに対して、もう応援しない、という声も上がっています。

佐藤隆太氏、わりと好きだったけどビックモーターのCMしてからなんか冷めたわ。
タレントさんはCMも厳選しないとね。

つまり、企業の広告に出る以上はタレントも広告主側の人間として扱われるのが世間の見方のようです。

一方、大きな不祥事であれば会社自体が存続しなくなるケースが大半なので、請求しても現実的には支払われないでしょうし、CMが見られなくなることが多いようです。

【追記】速報!ビッグモーター店舗から佐藤隆太の広告素材の撤去指示

ビッグモーターの社員というtwitterで、佐藤隆太がビッグモーターのイメージキャラクターを降りたという情報がありました!!やっと呪縛から解放されるのか!

【速報】
佐藤隆太がビッグモーターのイメージキャラクター降りました!!
CM、広告すべて撤去作業です

他にも、スクープ系アカウントから、未確認情報という前おきはあるものの、販促物の解除要請があったようです。事務所確認中とのことですが、この方前回はスルーされているため、今回対応してもらえるのでしょうか。。。当方でも続報を待ちます。

スクープ!
ビッグモーターのCMキャラクターの「佐藤隆太さんが契約解除した」との未確認情報が入ってきました。各店舗に対して、彼が写っている販促物の撤去要請が出ているようです。
所属事務所に事実確認しています。

【追記】ビッグモーターCM中止へ!事務所が協議中!

7月19日、佐藤隆太さんが所属するケイファクトリーが、ビッグモーターとのCM契約解除に向け協議を始めていることが分かりました。佐藤隆太さんは8月11日から一人芝居「エブリ・ブリリアント・シング ~ありとあらゆるステキなこと~」を控えていることも考慮し、通常よりも急いで動いたとみられています。

すでにビッグモーター社内では佐藤隆太さんが使われている販促物・ポスターなどが撤去されている方向で進んでいます。ただし、7月20日6時現在、ホームページには佐藤隆太さんがいまだに使われていますので、まだ協議中ということでしょう。

企業の不祥事でタレントのイメージが損なわれた事例

芸能人が不祥事起こしたらCM起用してた企業に罰金的なのありそうだけど、逆のパターンの場合ってどうなんだろ?

企業の不祥事でタレントのイメージが損なわれた事例を集めてみました。

出川哲朗さんとコインチェック

コインチェックの仮想通貨の一種「NEM(ネム)」が約580億円分も盗まれた事件がありました。当時出川哲朗さんがCMに出演していました。仮想通貨という言葉を出川さんの出演で大きく身近になり、このCMの影響で(出川組ともいわれているくらい)仮想通貨を始めた方も多くいました。

この時は、代理店関係者への取材で、コインチェック社がテレビなどでのCM放送を当面中止した、とわかっています。

中止されたCM

広瀬すずさんとレオパレス21

大手不動産賃貸の「レオパレス21」が、施工したアパートで、天井の耐火性能が満たしていない不備があることを発表。居住する住民約8000人が、一時的に転居を求められることになったという不祥事がありました。

この時、数年前から同社の広告塔を務めていたのが広瀬すずさん。

若者へのアピールに効果があったとされ、広瀬さんのCMで物件の存在を知り、入居した若者も多いはず。

この件では、広瀬さんの事務所が態度を明確に示し、広瀬のイメージ低下とほかのCM出演企業への配慮から、レオパレスにCM契約中止を申し入れました。

しかし、レオパレス側は“違約金を請求する”という態度に出ました。結局、国土交通省の調査を受け、レオパレスの社長は謝罪。逆に広瀬側が謝罪と違約金を求めることになり、話し合いが持たれましたが、双方ともに、「契約内容にかかわるのでお答えできません」というコメントで藪の中……。

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