ボクシング

ボクシングの階級制について。階級名一覧・体重制限・日本人チャンピオンを調べてみた!

ボクシング

ボクシングの中継を観ていて「○○級チャンピオン」と紹介されても、体の大きさや階級の特徴がピンとこない人も多いのではないでしょうか。

そもそも、なぜボクシングは細かく階級が分けられているのでしょうか。

ボクシングはもともと体重無差別だった

近代ボクシングの発祥はイギリスです。

当時のボクシングは時間無制限の一本勝負で、どちらかが立てなくなるまで闘うというルールが主流でした。

そして、「階級制」という概念はなく、体重無差別で試合をおこなっていました。

階級制設置への流れ

体重60キロの選手がどんなにすぐれたボクサーであっても、相手が100キロを超えるボクサーでは勝てるわけがありません。

そのため、体重の重い選手と軽い選手を公平にする目的で、1746年にヘビー・ウェイト(重量級)とライト・ウエイト(軽量級)が設置されました。

これが階級制のはじまりです。

 

その後、その中間のミドル・ウエイト(中量級)が設置され、ウェルター、フェザー、バンタム、フライという順番で階級が増えていきました。

 

現在、プロボクシングでは17階級が存在しています。

なぜ体重で分けるの? 体重が重いと本当に有利なの?

ボクシングなどの打撃格闘技では、「重さ」が勝敗やダメージに大きな影響をおよぼします。

 

物理の授業で習ったかもしれませんが、『力』というのは「重さ×加速度」によって生みだされます。

より重いものが、より勢いよくぶつかるほど、強い力が生みだされるわけです。

ですので、体重でまさっている選手は「重さ」がすでにあるので、パンチ力がでやすくなります。

 

また、衝突現象においては、重い物体と軽い物体がぶつかった場合、重い物体のほうが当たり勝ちします。

 

これらの物理法則により、体重の重い選手と軽い選手が対戦した場合、

「重い選手のパンチはハード」

「軽い選手のパンチは当たっても効かない」

という現象が起こります。

これはもう、有利不利というレベルではなく、選手の安全面にかかわる問題です。

そのため、打撃格闘技では重さ(体重)を基準にするのが、もっとも公平なクラス分けになるのです。

 

ボクシングの階級、どの時点の体重なの? 体重の基準と名前の不思議

かつては、試合開始が夜の場合は、その日の午前中に計量をしていました。このやり方は「当日計量」と言われています。

 

ですが、1990年代から試合の1日前に計量をおこなう「前日計量」がおこなわれるようになり、現在ではほぼすべての試合が前日計量です。

 

前日計量がおこなわれるようになったのは、減量が原因のリング禍(選手が深刻な負傷をすること)を防ぐためだと言われています。

計量をしてから試合まで1日あるので、選手はそのあいだに水分と栄養を補給し、体力を回復させることができます。

 

各階級の名称と体重規定一覧

各階級の名称と体重規定・リミットは以下のとおりです。

 

○ミニマム級(ミニフライ級)

47.627キロ(105ポンド)以下

○ライトフライ級(ジュニアフライ級)

48.988キロ(108ポンド)以下

○フライ級

50.802キロ(112ポンド)以下

○スーパーフライ級(ジュニアバンタム級)

52.163キロ(115ポンド)以下

○バンタム級

53.524キロ(118ポンド)以下

○スーパーバンタム級(ジュニアフェザー級)

55.338キロ(122ポンド)以下

○フェザー級

57.153キロ(126ポンド)以下

○スーパーフェザー級(ジュニアライト級)

58.967キロ(130ポンド)以下

○ライト級

61.235キロ(135ポンド)以下

○スーパーライト級(ジュニアウェルター級)

63.503キロ(140ポンド)以下

○ウェルター級

66.678キロ(147ポンド)以下

○スーパーウェルター級(ジュニアミドル級)

69.853キロ(154ポンド)以下

○ミドル級

72.575キロ(160ポンド)以下

○スーパーミドル級

76.204キロ(168ポンド)以下

○ライトヘビー級

79.379キロ(175ポンド)以下

○クルーザー級(ジュニアヘビー級)

90.719キロ(200ポンド)以下

○ヘビー級

90.719キロ(200ポンド)超

 

キロとポンドの両方の単位で表記していますが、プロボクシングではポンドのほうが公式の単位です。

これは、近代ボクシングがイギリスを発祥としている名残りです。

階級の別名について

階級によっては( )で別の階級名が記されていますが、これは団体によって使用している名称が異なっているからです。

 

特に中間階級の「スーパー」と「ジュニア」の違いが目立つと思います。

もともとは「ジュニア」のほうが主流で、日本のボクシングでもそちらのほうを使っていました。

1998年にWBA(世界ボクシング協会)とWBC(世界ボクシング評議会)でルールが統合されたことにともない、「スーパー」の名称が多く用いられるようになり、日本でも「スーパー」に変更しました。

ですが、IBF(国際ボクシング連盟)やWBO(世界ボクシング機構)では現在も「ジュニア」の名称を使用しています。

まぎらわしいので、できれば統一してほしいです。

 

階級名称の由来・語源

階級の名称には、いろいろとユニークな言葉が当てられています。

 

クルーザー = 巡洋艦

ウェルター = うねり

フェザー  = 羽毛

バンタム  = 小型種のニワトリ

フライ   = ハエ

ミニマム  = 最小

 

……正直、言葉の意味を知ってしまうと、あまりかっこいいものではありません。

特に、フェザー級以下を見ると「軽量級に悪意があるんじゃないのか」と疑いたくなるようなものばかりです。

なんでこんな単語を当てたんでしょうね……欧米では軽量級は人気がないとはいえ、さすがに謎です。

ボクシング 階級ごとの日本人チャンピオンとは?

世界を獲得した日本のボクサーを階級別に記載いたします。

日本人でなくても、日本ボクシング界に属している状態でタイトルを獲ったボクサーは名前を記載しています。

(他階級制覇のチャンピオンは代表的な階級にのみ記載しています)

階級別の日本人チャンピオン一覧(2017年<平成29年>10月22日現在)

○ミニマム級(旧名称はストロー級)

井岡弘樹、大橋秀行、新井田豊、星野敬太郎、イーグル・デン・ジュンラパン、高山勝成、宮崎亮、福原辰弥、京口紘人、山中竜也

○ライトフライ級

中島成雄、友利正、具志堅用高、渡嘉敷勝男、山口圭司、八重樫東、田口良一、木村悠、田中恒成、拳四朗

○フライ級

白井義男、海老原博幸、大場政夫、大熊正二、花形進、小林光二、レパード玉熊、勇利アルバチャコフ、内藤大助、坂田健史、亀田大毅、五十嵐俊幸、江藤光喜、井岡一翔、比嘉大吾、木村翔

○スーパーフライ級(ジュニアバンタム級)

渡辺二郎、鬼塚勝也、川島郭志、飯田覚士、戸高秀樹、徳山昌守、セレス小林、川嶋勝重、名城信男、清水智信、佐藤洋太、河野公平、井上尚弥

○バンタム級

ファイティング原田、新垣諭、六車卓也、辰吉丈一郎、薬師寺保栄、長谷川穂積、亀田興毅、山中慎介、亀田和毅

○スーパーバンタム級(ジュニアフェザー級)

ロイヤル小林、畑中清詞、佐藤修、西岡利晃、下田昭文、小國以載、久保隼、岩佐亮佑

○フェザー級

西城正三、越本隆志

○スーパーフェザー級(ジュニアライト級)

沼田義明、小林弘、柴田国明、上原康恒、粟生隆寛、内山高志、三浦隆司

○ライト級

ガッツ石松、オルズベック・ナザロフ、畑山隆則、ホルヘ・リナレス、小堀佑介

○スーパーライト級(ジュニアウェルター級)

藤猛、浜田剛史、平仲明信

○スーパーウェルター級(ジュニアミドル級)

工藤政志、輪島功一、三原正、石田順裕

○ミドル級

竹原慎二、村田諒太

 

まとめ:階級制の功罪

階級が増えたことによって、ランキングボクサーやチャンピオンが乱造され、ボクシング全体の質が低下したと指摘する人もいます。

また、チャンピオンになっても「他階級制覇」を名目にすぐに階級を変え、防衛戦の義務をさける王者もいます。

 

階級がたくさんあることによるデメリットは確かにあるのですが、しかし、階級制によって得られるメリットはそれ以上だと言えます。

体の小さい選手にも「世界一」になるチャンスが与えられているからです。

そしてこれからも、それぞれの階級から新しいヒーローが誕生し、私たちの胸を躍らせてくれるに違いありません。

 

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